毎日使うタオル。洗いたてのタオルに顔をうずめる瞬間は、とても気持ちが良いものですよね。しかし、「最初はふわふわだったのに、だんだんごわごわしてきた」「しっかり洗っているはずなのに、なんだか臭う…」そんなお悩みを抱えていませんか?
タオルの肌触りや吸水性が落ちてしまうのは、日々の「洗い方」に原因があるかもしれません。
この記事では、家事のプロとして実践している「タオルの正しい洗い方」のコツを徹底的に解説します。
特に悩みがちな『タオルと柔軟剤』の関係性や、ごわごわになってしまったタオルを復活させる裏ワザまで、タオルの洗い方でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読めば、あなたも「ホテルのようなタオル」をご自宅で再現できるはずです。
なぜ?タオルがごわごわ・臭くなる主な原因

ふわふわだったタオルが、なぜ使い込むうちにごわごわと硬くなったり、嫌な臭いを発したりするようになるのでしょうか。まずはその原因を知ることが、正しい洗い方への第一歩です。
パイル(繊維)が寝てしまう・潰れてしまう
タオルのふわふわ感の正体は、表面にあるループ状の糸「パイル」です。洗濯の摩擦や、干すときにパイルが寝たまま乾いてしまうと、繊維同士がくっつき、硬い感触になってしまいます。
洗剤・柔軟剤の残りカス(蓄積汚れ)
洗剤や柔軟剤を規定量より多く入れてしまうと、すすぎきれずに繊維の奥に残ってしまいます。この残りカスが蓄積すると、タオル本来の吸水性を妨げるだけでなく、雑菌のエサとなり、ごわつきや嫌な臭い(雑菌臭)の原因となります。
洗濯時の摩擦
洗濯機の中で他の衣類と絡まったり、ギュウギュウ詰めの状態で洗われたりすると、強い摩擦が発生します。これによりパイルが傷んだり、抜けたりして、肌触りが悪化します。
乾かし方(紫外線と乾燥)
洗濯物を長時間、直射日光に当てて干していませんか? 紫外線は繊維を傷め、硬くする原因になります。また、乾かしすぎる(過乾燥)と、繊維に必要な水分まで奪われ、カチカチになってしまいます。
これらの原因を防ぐことが、タオルの洗い方の最大のコツとなります。
【基本】タオルの正しい洗い方 5つのコツ

いつものお洗濯に少し「コツ」を加えるだけで、タオルの仕上がりは劇的に変わります。私たちが実践している、タオルのための正しい洗い方をご紹介します。
コツ1:新品タオルは「柔軟剤なし」で「多めの水」で洗う
購入したばかりの新品タオルは、実は吸水性が低い状態です。これは、製造工程で使われる糊(のり)や、毛羽(けば)落ちを防ぐためのコーティング剤が付着しているためです。 まずは、他の洗濯物とは分け、たっぷりの水で「予洗い」をしましょう。
柔軟剤は絶対NG
柔軟剤のコーティング成分が、糊や余分な染料を落とすのを妨げ、繊維に付着してしまいます。吸水性が著しく落ちる原因になるため、最初の数回は柔軟剤を使わずに洗ってください。
洗濯ネット使用
新品は特に毛羽が出やすいため、洗濯ネットに入れて洗い、他の衣類への毛羽移りを防ぎましょう。
コツ2:洗濯ネットに入れて「摩擦」から守る
タオルを長持ちさせるには、パイルを守ることが重要です。特にデリケートなタオルや、すでに少しごわつき始めたタオルは、洗濯ネットに入れて洗いましょう。
他の衣類(特にファスナーやボタンが付いたもの)との摩擦を防ぎ、パイルのひっかかりや糸抜けを防ぎます。
ただし、ネットに詰め込みすぎると汚れ落ちが悪くなるため、ネットの容量の半分~2/3程度を目安に入れましょう。
コツ3:ドラム式も縦型も「たっぷりの水」で泳がせる
節水モードでの洗濯は、衣類には優しいかもしれませんが、タオルにとっては逆効果になることがあります。
水量が少ないと…
- タオル同士や他の衣類との摩擦が強くなり、パイルが潰れやすくなります。
- 洗剤や汚れが十分にすすぎきれず、繊維に残りやすくなります。
理想は「タオルだけ」で
可能であれば、タオルだけで分け、洗濯機の容量に対して6~7割程度の量にし、たっぷりの水で泳がせるように洗うのがベストです。
すすぎは「注水すすぎ」
「ためすすぎ」よりも、新しい水を使いながらすすぐ「注水すすぎ」を選ぶと、洗剤カスがしっかり落ちます。
コツ4:洗剤は「液体洗剤」を「適量」守る
「汚れをしっかり落としたい」と、つい洗剤を多く入れてしまいがちですが、これはNGです。
洗剤の入れすぎはごわつきの元
前述の通り、すすぎ残しはごわつきや臭いの原因になります。必ずパッケージに記載されている適量を守りましょう。
粉末より液体がおすすめ
粉末洗剤は洗浄力が高い一方、水温が低いと溶け残ることがあります。液体洗剤(特に中性洗剤)の方が繊維に優しく、溶け残りも少ないためおすすめです。
漂白剤・蛍光増白剤
色柄物のタオルは、色あせを防ぐため、蛍光増白剤が入っていない洗剤を選びましょう。臭いが気になる場合は、塩素系ではなく「酸素系漂白剤(粉末タイプが効果的)」を併用するのが効果的です。
コツ5:洗濯後は「すぐに」干す
洗濯が終わった後、洗濯機の中に長時間放置していませんか?
濡れた状態が続くと、雑菌(モラクセラ菌など)が爆発的に繁殖し、あの嫌な「生乾き臭・雑菌臭」の原因になります。洗濯が終了したら、できるだけ早く取り出して干しましょう。
柔軟剤は使うべき?メリット・デメリットと正しい使い方

タオルの洗い方でご相談が多いのが、柔軟剤の使い方です。
ふわふわにしたいからと毎回使っている方も多いのですが、実はそれがごわつきの原因になっているかもしれません。
柔軟剤のメリット
- 繊維の表面をコーティングし、滑らかにすることで、肌触りが柔らかくなる。
- 静電気の発生を抑える。
- 良い香りをまとわせる。
柔軟剤のデメリット(タオルにとって)
吸水性が著しく低下する
柔軟剤のコーティング成分は、繊維の表面を油膜のようなもので覆います。これにより、水分を弾きやすくなり、タオル本来の役目である「吸水性」が損なわれてしまいます。顔や体を拭いてもスッキリしない、水を吸わないタオルになってしまうのです。
パイル(繊維)が抜けやすくなる
繊維が滑りやすくなるため、洗濯中や使用中の摩擦でパイルが抜けやすくなります。タオルのボリュームがなくなり、痩せていく原因にもなります。
蓄積によるごわつき・黒ずみ
使用頻度が高すぎたり、量が多すぎたりすると、コーティング剤がすすぎきれずに蓄積していきます。これが洗剤カスや皮脂汚れと結びつくと、かえってごわごわになったり、黒ずみや臭いの原因になったりします。
タオルをふわふわに保つ「柔軟剤」の上手な使い方
では、柔軟剤は絶対に使ってはいけないのでしょうか? いいえ、使い方次第です。
使用頻度:「ごわついてきたな」と感じた時だけ
毎回使うのは避けましょう。「ちょっと硬くなってきたかも?」と感じたタイミング(5回~10回に1回程度)で使うのがベストです。
使用量:規定量より「少なめ」を意識
パッケージに記載の規定量、もしくはそれよりも少なめに設定します。特にドラム式洗濯機は水量が少ないため、入れすぎは厳禁です。
新品タオル、吸水性を重視するタオルには使わない
おろしたてのタオルへの使用は避けましょう。また、バスタオルやフェイスタオル、キッチンタオルなど、吸水性を第一に考えたいものへの使用は控えるか、ごく少量に留めるのが賢明です。
干し方で決まる!ふわふわ仕上げの「最終工程」
タオルの洗い方と同じくらい重要なのが「干し方」です。ここでパイルをしっかり立たせることが、ふわふわ復活の鍵を握ります。
コツ1:干す前に「パタパタ」と10~20回振る!
洗濯で寝てしまったパイルを、遠心力で立たせるイメージで、タオルを両手で持ち、強めに「パタパタ」と10~20回ほど大きく振りさばいてください。
- パイルが立ち上がり、繊維の間に空気が入ります。
- 乾いた後のボリューム感、ふわふわ感が全く違います。
- 風通しが良くなるため、乾く時間も短縮できます。
コツ2:風通しの良い「日陰」で干す
紫外線は繊維を傷め、ごわつきの原因になります。
- 直射日光が当たる場所は避け、風通しの良い「日陰」で干しましょう。
- 室内干しの場合は、除湿器やサーキュレーターを使い、できるだけ短時間で乾かす(雑菌繁殖を防ぐ)工夫をしてください。
コツ3:乾燥機は「ふわふわ」の最強の味方
ごわごわタオル復活の切り札が「乾燥機」です。
- 乾燥機の温風とドラムの回転(タタキ効果)により、パイルが根元から立ち上がり、劇的にふわふわになります。
- 「天日干しでほぼ乾かした後、仕上げに10~20分だけ乾燥機にかける」だけでも、驚くほど仕上がりが変わります。
- ただし、乾燥機の使いすぎは繊維を傷め、縮みの原因にもなるため、「ごわつきが気になった時」や「仕上げ」に活用するのがおすすめです。
【最終手段】ごわごわ・カチカチになったタオルの復活方法
すでにカチカチになってしまったタオル。「もう捨てるしかないかも…」と諦める前に、以下の方法を試してみてください。
復活方法1:乾燥機にかける(コインランドリーも可)
一番手軽で効果が高い方法です。前述の通り、乾燥機の力でパイルを強制的に立ち上げます。ご家庭に乾燥機がなければ、コインランドリーのガス乾燥機(高温でパワフル)を短時間利用するのも手です。
復活方法2:お湯(40~50℃)+酸素系漂白剤でつけ置き
長年の洗剤カスや皮脂汚れが蓄積している可能性があります。
- バケツや洗濯槽に40~50℃のお湯を張ります。
- 「粉末の酸素系漂白剤」(ワイドハイターEXパワー粉末タイプなど)を規定量溶かします。
- タオルを入れ、30分~1時間ほどつけ置きします。
- その後、漂白剤ごと洗濯機に入れ、通常通り洗濯します。(この時、洗剤は少なめか、無しでもOK)
皮脂汚れや雑菌もリセットされ、臭い対策にも効果抜群です。
復活方法3:柔軟剤の代わりに「お酢」や「クエン酸」を使う
「柔軟剤のコーティングは嫌だけど、柔らかくしたい」という時におすすめです。
使い方
最後のすすぎの際(柔軟剤投入口)に、お酢(大さじ1~2杯)またはクエン酸(小さじ1杯程度)を入れます。
効果
洗剤のアルカリ性を中和し、繊維をふっくらと仕上げる効果があります。洗剤カスの蓄積を防ぐ効果も期待できます。
※お酢のツンとした臭いは、乾けば消えます。
※塩素系漂白剤との併用は有毒ガスが発生するため絶対にしないでください。
まとめ
タオルの快適さを保つ秘訣は、「洗いすぎない」「残しすぎない(洗剤・柔軟剤)」「パイルを立てる」の3点に尽きます。
- 水はたっぷり、洗剤は適量
- 柔軟剤は「ごわつき」を感じたら「少量」だけ
- 干す前には必ず「パタパタ」と振る
- 乾かしすぎず、「日陰」で風通しよく
- ごわごわしたら「乾燥機」か「お湯+酸素系漂白剤」で復活
日々の少しの工夫で、タオルの寿命は延び、毎日の快適さが格段にアップします。
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